変な絵

 

話題の一冊ですね。

最近では、同じ「雨穴」さんが書いた

「変な家」がコミック化していたり。

 

ずっと気になっていてようやく手にしました!

1日であっという間に読みましたー。

 

読み終わった感想は、

ザッツ・エンターテインメント!!

今の時代に受けそうだな。旬だな~という感じ。

・たくさんの絵や図を使われていて、直感で読み進めやすい

・「なんだか気になる」奇妙な謎が物語の題材になっている

・ブログやYOUTUBEを活用して、物語の世界を広げているところ。

YOUTUBEで話の途中まで、映像もうまく使いながら続きは本で、、、とか

本当にあった話なの?と思わせるような物語にでてくるブログが本当に存在しているという作り込み様。

 

たとえとして出していいのか迷うのだけど、ウン十年前に流行った

携帯小説を思い出した。

勢いや、時代とのフィット感がある。

携帯小説は、きっと素晴らしい作品もあったのかもしれないけど、正直猫も杓子もとにかく書いてみました状態なイメージがあった記憶。

でも、当時は、読む側もそれを求めていたのよね。

 

雨穴さん作品は、

・直感で理解できる明快さ

・展開が速い

・答えがすぐに白黒と出る

・難しいことぬき!インパクト重視!

にプラスして、、、

SNSなど今の時代のものを上手に融合している

・上記の作り込み感がすごい

・読み手側を置いていかない、参加型のように読み進められる

 

【一緒に】推理して考えて、【割とすぐに】答えがわかる!

わかりやすさ×緻密さ。

こんなところがウケているのかなぁと思いました。

普段、本を読まない若い子たちからも反響がある

普段、本を読む人たちをも楽しませてくれる

どれもわかる気がします。

 

読んでみて・・・

面白かった!

この言葉につきる。

特番の二時間ドラマを見ている感覚で読めました。

読み終わった後の読後感も、まさに2時間読み終わった後のような、

「おもしろかったーっ!」っていう。

きれいなエンタメ作品。

 

一方、物足りなさを感じる面もあったのは事実。

妊娠の時期の描写だったり、心理学についての情報の引き出しだったり、

警察の中の事情についてだったり、

それぞれの登場人物の心理描写だったり、

展開も意外にあっけない。

正直、薄めだなぁ~浅めだな~というところはあるものの

そこに重点をおいてない、という解釈で

だからこそサクサクと読めるんだ!と、

おもしろい!と思うところに注目して、とにかくその瞬間を楽しみました。

 

読みやすさや、題材の引きの強さ、読み始めたら止まらない感じは

以前読んだ「ルビンの壺が割れた」を髣髴とさせたかな。

でも、「ルビンの壺」よりは読みごたえがありです◎

 

どんな人におすすめか?

YOUTUBEの雨穴さん動画を見て、おもしろい!きになる!と

思った人!

動画を見てからだと雰囲気も感じやすく、すんなり世界に入っていける。

読みやすさがより深まると思う。

 

こんな人にはちょっと物足りないかな・・・

ミステリー小説を複数読んだことがある方。

重厚だったり考えさせられる、深読みしたくなる作品が好きな方。

エビデンスや、背景など細かい設定が気になる方。

 

私は、考えすぎずに、誘導されるような感じで

映像を見ているように楽しく読めた。

まとまった時間でサクッと読みたい気分のタイミングで手に取ったので

ばっちりでした◎